2015年5月22日金曜日

thermaltake Pacificシリーズレビュー 2 & aquacomputer airplex radical 2/360, copper fins レビュー

お久しぶりです。私事忙しく最近更新が全く出来ず申し訳ありませんでした。
延び延びになっていた最近発売されたラジエーターの検証を行ってみましたのでご報告です。

今回検証したのは前回と同じくthermaltake PacificシリーズからRL360、またaquacomputerからはairplex radical 2/360, copper finsです。

まずはRL360から確認していきます。

【thermaltake PacificRL360】

thermaltakeが去年発表し2015年から展開を始めたDIY水冷シリーズのラジエーターです。
アスク社の製品解説ページには以下の様な特徴が書かれています。
  • 軽量で耐食性の高いアルミ合金素材を採用
  • 純アルミ製品に比べて腐食可能性を55.6%削減
  • ラジエータ内部に2列に並んだ13組のフラットチューブを内包
  • 14FPIのフィンピッチで空気抵抗を抑えて風量を増加
  • フィッティング取り付け部はG 1/4を使用
  • 計4サイズのラジエータをご用意
基本的には他社のラジエーターと同じような仕様、サイズ展開ですが、特徴的なのはアルミ合金を用いて熱伝導性の向上と軽量化を狙っているというところでしょうか。
 アルミというとやはり水冷経験者なら水冷を行ううえで問題になる電触を誘発する可能性が高いのですが、アルミ合金を採用することでそれを押さえているとのことです。長期間使用ではどうなのでしょうか。正直若干の不安は覚えます。
















パッケージは上記の通り黒を基調とした化粧箱に入っています。















 ぱっと見の作りは各社から出ているラジエーターを変わりません。















 14FPIということで、そこまで高いフィンピッチではありません。















 64mm厚なので厚みは厚いほうだと思います。NEMESIS GTXシリーズより若干厚位ぐらいのサイズです。















G1/4のプラグが付属しています。プラグは専用の工具が付属しており、それを利用して締める方式ですね。ネジがなめたり、Oリングを潰さないよう作業は慎重に。















In/Outは両面どちら側にもあるのですが各環境に合わせてフィッティング取付位置を調整します。















付属品のネジ類です。ネジ径はM3です。

【aquacomputer airplex radical 2/360, copper fins 】

ドイツの水冷メーカー、aquacomputer製の新しいラジエーターです。
以前に出ていたAMSシリーズと較べて連結機能の省略や、薄型化など、コストダウンを意識したモデルの印象です。AMSシリーズと同様でフィンがアルミ製と銅製で二種類ライナップがあります。(内部の配管は銅製で共通)
今回の検証で使用したものは銅フィンモデルになります。
















パッケージ全景です。以前のAMSシリーズよりコンパクトな外観になっています。
















ラジエーター全景はこんな感じ。構造はAMSシリーズに準ずる構造になっています。


公式ではFPIの情報がありませんがかなり粗めのフィン配置になっています。
















 側面にはradicalのロゴが入っています。ステンレス製の枠は高級感がありますね。















 radicalはファン固定用のネジ穴がラジエーターにかしめられておらず上記のようなナットを下の写真のように枠にはめ込んでネジ受けとして利用します。















慣れれば気になりませんが、最初は若干付け方に戸惑いました。


【検証】

 今回の検証環境も引き継ぎまして以下の環境にて行います。但しリザーバーのみ変更致しました。
CPU    Intel Core i7-5960X Extreme Edition
GPU    EVGA GEFORCE GTX 750Ti
M/B    ASUS Rampage V Extreme
メモリー    Corsair Dominator Platinum CMD16GX4M4A2800C16
電源    Corsair AX1200
ファン    Noctua NF-F12 industrialPPC-3000 PWM
CPU水冷ブロック  EKWB Supremacy EVO
Reservoir    aquacomputer aqualis 450 ml fountain effect
Pump    aquacomputer D5 pump motor with USB and aquabus interface
クーラント    aquacomputer Double Protect Ultra Blue
ファンコン    aquacomputer aquaero6 XT

 負荷は4GHzオーバークロックで、OCCTを30分回して最高温度とアイドル30分後の最低温度を計測しています。モニターは OpenHardwareMonitorを使いaquasuiteで取り込んでログを出力しています。水温は経路上に設置した水温計から同じく aquasuiteでログを取得しています。両方とも1sec間隔で記録しています。(基本前回と同じですね)
 今回はラジエーター検証ですのでファンの回転数は1200,2000,3000とPWMで変化させそれぞれの値を比較しています。また比較検証用としてBlackIceのNEMESIS GTS360の計測結果を合わせて載せておきます。


















【計測結果:及第点の性能はあるが、GTSシリーズと僅差】

比較的似たり寄ったりの値になっています。
radicalはFPIが粗めなので構造的に冷えにくいのでしょうか?AMSシリーズと似た構造もあり、計測結果の傾向も似た値になっているように感じます。(vol.4参照)
Pacificは厚みありますが数値的にはGTSとあまり大差ありませんでした。もっと冷えそうなイメージもあったので何回か計測したのですが当サークルの環境ではGTSより優位な値は計測できませんでした。

【まとめ:同価格帯で突出した性能はないのでお好みで】

新たにDIY水冷に参入したthermaltakeには頑張っていただきたいのですが結果は上記のような数値となりました。但しアルミを採用したメリット・デメリットの検証までやりきれませんでしたので条件を変えてみて引き続き検証したいとおもいます。radicalも及第点レベルの冷却性能でしたが、見た目も綺麗ですしaquacomputerファンであればとりあえず使ってみるのも悪くないかもしれません。
どの製品も価格は10000円前後と平均的な価格で落ち着いています。環境や好みに応じて選択して良いのではないかと思います。
もし同様に検証された方がいらっしゃり、違う値や傾向がありましたら教えて頂けると助かります。

【次回:夏コミに向けて】

間に合いますかね・・・(汗

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